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2007年4月12日 (木)

「推理小説」という名前の小説

「推理小説」という名前の小説を読んだ。

 

先日、友人との待ち合わせまで1時間あり、

やることがなかったので、時間をつぶすために、

本屋によって、たまたま買った小説だ。

 

「推理小説」

作・秦建日子

 

テレビドラマ「アンフェア」の原作

 

「アンフェア」というドラマが

話題になっていたのは知っているけれど、

僕は、見ていない。

 

ただ、この本を買ったきっかけは、

「アンフェア」の原作だから!ではない。

 

この本を買ったきっかけ

「アンフェア」の原作を秦が書いていたことに驚いたから

 

秦建日子

もともと劇作家、演出家。

彼の書いた「比翼の鳥」という作品を

よく知っている。

全然有名な作品ではないはずだけど、

すばらしい作品です。

だから、陰ながら、応援しているのであります。

ただ、彼が舞台で注目を浴びている記憶はなく、

ここ数年、テレビのシナリオライターとして、

よく名前を目にしています。

そんな彼が、アンフェアの原作を、

しかも、小説デビュー作で書くなんて!

と驚きのあまり読んだのであります。

 

「アンフェアなのは誰か」

いい言葉です。

いいセリフです。

このセリフだけでも惹かれてしまいます。

 

でも、そんないい言葉より、僕が惹かれたのは、

リアリティ
 
この作品の核心

だから、読まないわかりません。

僕がここで、つたない言葉で説明してもしかたがないこと。 

ただ、思ったことを書かせていただくと、

この作品を読んでいる人の中で、

秦の描く「リアリティ」というものをどれだけの人が理解しているのか?

ということ。

 

「リアリティ」というものに苦しんでいる人は

もしくは、求めている人は理解できるんだろう。

 
 
でも、言葉として理解できても

「リアリティ」に苦しむことすらできず、

すなわち、「リアリティ」を忘れてしまっている

そういう人には理解できないだろう

 

秦はそういう人たちに理解してもらいたいから

書いたのか?

 

違うだろうなぁ

 

そんなことを思いながら読み進める。

 

そして、読み終わる頃には、

あぁ、これは秦の描く作品だ!

と僕の心の住人たちは皆うなずいている。

 

さきほど、紹介した

比翼の鳥

今思い返せば、あれも「リアリティ」の話だ。

 

別れを告げる恋人に

私のどこが好きなの?

と聞かれ、

全部としかいいようがない!

と答え、恋人は、次に、

どうして、私じゃなきゃだめなの?

と聞き、

そして、答えられない。

 

うまくかけないけれど、

比翼の鳥で描かれた感情は、

この小説で書かれている「リアリティ」

同じものが気がします。

 

いや、その可能性が高い!

 

だって、作者、同じだもの・・・・・

 

そういうことを抜きにしても、

小説としても好きでした。

一人称で語る人が勝手に変わる小説!

僕も昔書いたりしてました。

それと、

事件は必ず解決する
犯人は必ず明らかになる
伏線は終わりにつながっている
 
こういうことに疑問を呈している姿勢
が、

さらに好きでたまらない!
 
まぁ、僕の作品を知っている人なら、

なんとなく分かると思います。

 

昔の僕が秦に影響を受けたのか?

元々似ているのか?

さだかではありませんが、

「リアリティ」を含め、近いものを感じることができて

嬉しかったのです。

 

小説の最後

部下の安藤が、「あのラストはくだらなかった・・・・」

とわざとらしく、また、やけに陳腐な文章で描かれている箇所
 
 

あの陳腐さに、

秦の作家としてのリアリティ

勝手に感じてしまいました。

 

作品作っている人間なら、

なんとなく分からないでもない感覚

ではないかと思いますが・・・・

 

勝手に感じたことだけど、

あれが、秦のリアリティである

と思い込み、

そのリアリティを感じれたことが、

この作品の良さなのかもしれない!

と思う。

 

また、よく分からないことを書いていますが、

この小説を読めば、なんとなく、分かるかもしれません。

とにかく、オススメ!

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コメント

私も読んだよー。さすがに着眼点が一緒。
推理小説モノやりたいなぁ。

投稿: もこ | 2007年4月13日 (金) 10時34分

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