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2007年4月30日 (月)

「オーデュボンの祈り」

今日はあったかかったですね。

稽古もなく、誰に会うでもない、

久々に何にもない休日

ゆったりネイビーの散歩に行ったりしました。

が、のんびりもしてられません。

舞台の仕事が溜まっているので、

こつこつとこなさなきゃいけません。

やっと一息ついたので、ブログを書いてます。

 

最近読んだ本の話

友人に読め!と言われて、借りて読んだ本

「オーデュボンの祈り」

作・伊坂幸太郎 (新潮文庫)

 

本の後ろの書いてあるあらすじ

「コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、

 気付くと見知らぬ島にいた。

 江戸以来外界から遮断されている”荻島”には、

 妙な人間ばかりが住んでいた。

 嘘しか言わない画家、

 島の法律として殺人を許された男、

 人語を操り、未来が見える、カカシ。

 次の日、カカシが殺される。

 無残にもバラバラにされ、

 頭を持ち去られて。

 未来を見通せるはずのカカシは、

 なぜ自分の死を阻止できなかったのか?」

 

あらすじだけみると、実におもしろそうです。

実際、読んでみて、始めはがっかり

文体が好きではない。

セリフ以外の文章は、キレイな情景描写されていて、

その中で、物語が進行していく作品が好きなのですが、

この作品は、心の中の問答などが多く、

物語の進行に重きをおいていて、

情景描写とかは丁寧とはいえない。

どちらかというと戯曲に向いている作品な感じをうけつつ、

読み進めました。

 

そして、僕の意思とは反して、

どんどん物語の世界に入り込んでいったのです。

それだけ、物語の世界がおもしろかった!

 

あらすじにもでてきた、カカシが死ぬ事件!

誰が殺したのか?

何のために殺したのか?

そこのあたりの推理小説な展開も面白かったですが、

「ここには大事なものが、始めから、消えている。

 だから、だれもがからっぽだ。」

「島の外から来た奴が、欠けているものを置いていく」

この荻島に昔から伝わる言い伝え

これが、この話を何倍も面白くしています。

 

カカシ殺しを追う中で、常に、

この島に欠けているもの

を心の中でめぐらせて読んでしまいます。

そして、その追求は、

登場人物の人間性にまで及び、

親切ではない描写の中でも、

どんどん作品を掘り下げていくおもしろさが膨らみ、

さらに、物語の世界への引き込まれていくのです。

 

次の展開も気になり、

深く掘り下げていける作品

大好きです! 

 

こういうちょっとした疑問で、

物語をひっぱっている構図は、

元々好きなんですよね、僕。

 

そのほかもいろんな要素が面白かった。

突然出てくるウンチク

カオス理論とか、群集錯覚とか!

突然出てきただけあって、

後々その手のことが答えだった!

みたいな展開を予想していました。

そして、ちゃんと、その展開を見せつつ、

そして、ちゃんと、それを返す!

僕は、単純にひっかかっりましたが、

ちゃんと返してくれて嬉しかったです。

意味不明な題名も、最後にはがっつりと繋がったし!

そういう展開にも大事だけど、

一番大切なのは、終わり方!

ステキでした。

ガツンと見せないけれど、幸せな終わり!

終わり方がステキ!

これは小説には大きなポイントですね!

 

この作品を読んで思ったことは、

作者は

「始めにカオス理論ありき!」で書いたんじゃないか?

ってことです。

文中でもカオス理論のことが触れられいますし、

偶然に繋がった数々の事柄。

そういうものを読みながらそんなことを感じました。

けど、題名と物語の進行がガツンと繋がった点は、

反カオス的な事象。

これは、

単なる作者の作家としてのリアリティなのか?

(「推理小説」の記事参照)

それとも、

その点に更なる深み込めているのか?

定かではありませんが、

そういうことを考えつつ、さらに楽しめるのであります。

 

いろいろ書きましたが、抽象的に書いたので、

ネタバレしてない!と思っていますので、

これを読んだあとでも、十分楽しめると思います。

オススメです。

 

余談

この本を貸してくれた友人は、

最近この作者にはまっているらしいですが、

その友人いわく、

この作者と僕の思考が似ているらしいです。

作品の雰囲気が似ているというか・・・

 

まぁ、カオス理論とか出てきているし、

物語のひっぱり方は、確かに似ている。

物語の引っ張り方は、

似ているから気に入ったのである。

こういう引っ張り方は大好きだ!

 

とはいえ、 

いつも同じひっぱり方ばかりするわけじゃないので、

安心してください!

  

そういう展開以外でも、思考が似ている!

といわれました。

まぁ、読んでいて、所々、似ている、とは思いましたが、

似ているってことに何の意味もありません。

ただ、僕が面白いと思える確率上がるだけです!

 

だから、他の作品も読みます。

その友人が、次の本を貸してくれました。

 

描写は弱い

って話をしたら、

この作品では是正されている!

と渡されました。

 

読んでみようと思います。

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