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2009年3月18日 (水)

「屍鬼」の最後

やっとこさ、「屍鬼」、読み終わりました。

行きと帰りの電車と、会社の休み時間と、

時々家で読み続け、3週間。

太い文庫本5冊は長い!

 

ホラーというより、ミステリー。

状況説明が終わって、起承転結のが始まるまでは、

厳しいですが、そこからは、後の展開が気になってあっという間。

 

途中から、静信と敏夫の二人が主人公っぽくなりますが、

最後にかけてのこの二人の対比が、

この物語を深くさせ、

人間の「エゴ」をきれいに描いている気がします。

 

そう。人間の「エゴ」。

人間と家畜の関係などが語られる所なんか、

自分の劇団で9月にやった「OCT」を思い出されます。

いやぁ、なんだか似たようなこと書いてあって・・・・・

この本を「OCT」を書く前に読んでたら話変わってたかな?

と思いつつ、

この本を借りたのは「OCT」を書く前だったので、

普通に読めたはずですが、

まぁ、そんなもんです。

 

比べるの失礼かもしれませんが、

まだまだ「OCT」との共通項があって、

一人の少女が、悲劇の状況に置かれ、苦悩し、

そして、行動に移す!

って所。

ただ、OCTとの違いは、理解者の存在

 

先に書いた考えの違う主人公の二人の対比や、

苦悩する人に対する理解者の存在が、

この話をより深くし、そして、分かりやすくしていると思います。

 

でも、あれだね。小説なので、こう、

いいたいことをたくさん書ける。

10行くらいのセリフで会話とか

説明くさ!

と思いますが、

それが許され、それも読んでしまうのが本のいい所。

 

脚本書くときは、

なるべく説明臭くならないようにとか、

なるべく会話で!とかに

気を使ってしまいますからね。

 

なんで、説明とか多いから、

この小説は長い!

もっと短く出来ただろう!

と思うのですが、それは、

長いのとか気にせず、丁寧に状況や苦悩を描いたからこそ、

長いのにも関わらず、作品全体で一つのまとまりをもって

人間の「エゴ」をきれい描けている。

のではないかなぁと思います。

 

ただね、

ここで書かれている苦悩とか細かい思案とか好きだけど、

自分の似たようなこと考えるけど、

ネタが多すぎて、お腹一杯になって、

その結果、あまり頭に残らない・・・・・・・

 

外枠としては頭に残ることはあっても、

情報が多すぎて個々のことが頭に残らない。

これは残念なのですが、

ただただ僕の頭が足らないせいかもしれません。

 

まぁ、やっと大物小説を片付けました。

読まなきゃならない本がたくさんある。

やっと読めるよ!

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