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2009年11月 2日 (月)

「切羽へ」井上荒野

偶然読んで気に入った井上荒野

今回は、直木賞受賞作

「切羽へ」

を読みました。

 

非常におもしろかった。

たんたんと進んでいくのに、面白い。

 

自分で作品を書く時に、「緩急」を常に気を使います。

エンターテイメント的な要素なんだろうけど、

僕が受け手の場合でも、よくこれによって引き込まれるから。

これも大切だと思うし、というか、僕の作品の根幹だとも思うので、

今後も気にしていくわけですが、

 

この「切羽へ」のように、

たんたんとして単調に進んでいくのに、

引き込まれ、面白いって、

なんだかすごいいい感触です。

 

エンタメというより、

読書による空間を楽しむ

という本質をついた楽しみな気がする。

 

物語自体に起伏がないわけではない。

ちゃんと展開があるんだけど、

起伏だとは思えずに、たんたんと流れていく。

「学園のパーシモン」を読んだときも同じことを感じた。

 

どうやったらこういうのを書けるんだ?

と必死に考えてみるのですが、全然答えは見つかりません。

 

いい作品に出会うと自分の創作意欲が格段に上がります。

けれど、良過ぎる作品に出会うと、

自分を客観視してしまうことがある。

今回はこんな感じ。

自分の実力を客観視して縮みこんでしまう部分もあるのだけど、

全体としたら、すごいインスピレーションをうけているのは間違いない。

自分の心が、主観に支配されるのを待って、

また、自分の作品を作り始める。

それが、また、楽しみになります。

 

読みながら、

題名の付け方までうまいなぁ

と感嘆しつつ、

満足満足で読み終えました。

 

これはマジでオススメです。

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