昨日の稽古で18回目の稽古です。
そうそう、昨日からチケット予約開始されました。
公演詳細含め、unit-IFのHPをご覧下さい。
演技のアプローチの仕方の分類は色々とありますが、
僕の場合は、大きく二つに分けて、それらを、
「内的アプローチ」と「外的アプローチ」
と呼んでいます。
「内的アプローチ」は、
感情や言葉の意味、標準的なキャライメージなど、
役者の内なるものを、表現していく。
「外的アプローチ」は、
セリフ回しや動き、キャラ性を、具体的な要素
(声の高低大小、間の長さ、体の動きの速遅大小、足取り小さくetc・・・)
によって細かく規定していくことで、表現していく。
という感じです。
実際の演技には、どちらのアプローチも必要だと思いますが、
役者さんごとに、好き嫌い、向き不向きがありますねぇ。
(プロい方々はそんなことはないのでしょうが・・・)
きっと、演出家さんごとにも、好き嫌いがある気がします。
(まぁ、作る作品に寄る所も多いのでしょうが・・・)
僕の場合は、もっぱら、「外的アプローチ」寄りの演出です。
だって、人それぞれ、感情の幅や出し方が違うわけで、
「そこを悲しく!」と指示出しても、「その悲しいじゃなくて!」と、
意味不明問答を繰り返すことになります。
その点、「そこの声を大きく」とか、
僕の望む感情の出し方を指示した方が、
役者も分かりやすいし、自分も見てて分かりやすいかな、と。
ただ、「寄り」なだけですから、
その感情に至った経緯やの説明や
「こういうような感情に近いよ!」という説明も
ちゃんとやりますけどね。
役者さんの好き嫌い、向き不向きがあるので、
稽古の序盤は、特に客演さんはどっち系の役者かの見極めをします。
今回、主演の藤ちゃが、予想に反して、内的派でしたの・・・・。
(当たらない、勝手な予想・・・・)
なので、稽古前半は、感情ベースの演出をしてたのですが、
どうもイメージが近づかないので、最近は、
彼女がやりにくいのを承知で、「外的アプローチ」演出で押してます。
そこで、昨日は、
どれだけの声量が出るかとか、
いまさらながら、確認したりしつつ、
「セリフの意味から離れる」練習。
内的派の人たちって(一くくりにしていいのか分かりませんが)
セリフに対して、真面目です。
ただ、真面目だけに、器用でない人は、表現に幅がでにくい。
「そこを大きく、速く言って」といっても、不器用な人は、
意味や感情が邪魔するようで・・・・・・・・。
でも、そんなこと言ってたら、先に進まないので、
「セリフの意味から離れて、
そのセリフに外的変化を意識的につける」
ことがどうしても必要になってきます。
そこらへんの意識付けを、藤ちゃには最近ずっと言ってきました。
もともと実際可能な表現力には幅がある方なので、
その意識さえ持ってくれれば、うまくいくはずと信じてやってきました。
(これでかつ可能な表現力の幅が狭い役者には、別アプローチが必要なわけですが・・・・・・・・)
やってきた甲斐あって、やっと一部のシーンがはまってきて、
昨日の稽古は、かなり嬉しい、めっちゃ嬉しい稽古でありました。
(帰り、僕、暗かったので、役者のみんなは気がついてないかもしれないけど)
その後、最後のクライマックスのシーンを集中的にやってたのですが、
最後だから全体的な勢いが欲しいのですが、
最後だからみんな感情入ってますので、溜める溜める。
「感情入りまくって演技するのは気持ちいいけど、それだけじゃダメよ。」
そんなことを役者に言っていたら、
「これも、セリフからの解離だな」
と思ったり・・・・・
セリフ・感情以外にも、
全体の流れ、客席からの絵への意識も大事ですな。
まぁ、「それをうまく演出しろ」って話なのかもしれませんがね(笑)
久々に演出家日記っぽく、真面目なことを書きました(笑)
偉そうに書いてるけど、もっともっと視野を広げていきたいです。
最後にこんな写真。
女性陣が、目隠ししてるのは偶然ですが・・・・・
これも、何かの「物」です。
なんでしょう?
本番見てのお楽しみ。
また、寒くなってきましたね。
体弱い僕には、耐えられません・・・・・・
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