綿矢りさ「勝手にふるえてろ」
僕の好きな作家
ずっと昔からは、フランツ・カフカ。
劇作家は、鴻上尚史と後藤ひろひと。
社会人になってからは、
本谷有希子、川上未映子、井上荒野
にはまっていますが、
新たに、はまりそうな予感です。
綿谷りさ「勝手にふるえてろ」
題名が気になって手にとって、
冒頭の2ページ読んで、陥落。
即、購入。
冒頭の2ページは、マジヤバイです。
内容もいいし、リズムのいいし、間もいいし。
この2行だけの朗読劇とか想像するだけで鳥肌が立つ!
その後の内容も好きでした。
本谷有希子は、ネガティブ感情がくすぶり続け、最後に爆発。
井上荒野は、全体静かに見えて、恋愛感情の大きな揺さぶりがあり、
でも、この作品は、
ネガティブ感情が同じ位の波で揺さぶり続け、
その揺れは、全体の感じにも現れていて、
そのままの感じで終わっていく。
なんだ、この感じは!?
本谷有希子の最後ボーン!も大好きだけど、
川上未映子のようなリズムのいい文章と、
ネガティブ感情のコンスタントな揺れ、そのままのラストが、
なんだか、小気味良くて、癖になりそうです。
それだけじゃなくて、内容もなんかドンピシャなのよ。
彼氏二との始めの方のデートの会話とか、
僕も「俺が、俺が」系だから、二のことを他人事に感じず、
地の文で書かれたあの女の本音をぶつけられたいって、
変なMっ気まで発揮させられたりさ。
好きな人には正直な気持ちでいたいという気持ちも欲望の一つ。
その通りでございます。
そんなことはもうさすがに思ってないよ、と構えてみても、
恋になんか落ちたりするとそう思っちゃうもんですわな。
マジでオススメの一冊です。
この題名もいいよね。
掴むよ、心を。
綿矢りさ、他の本も読んでみたいと思います。
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