目に焼き付けたい女優
作日、出身である大学の劇研の卒業公演を見てきました。
横浜に端っこに位置する大学で、
全然名も知れていない劇団ですが、
時々傑作を上演し、時々素晴らしい役者さんが生まれます。
基本、毎公演、作・演出が変わる劇研チックなスタイルなので、
作品の質にひどく差がありますし、
役者の質も、素晴らしい子が入ってきたりそうでなかったりと、
一つの舞台の中でも力量の差が目立つ感じです。
卒業して以降もしょっちょう公演だけは見に行ってましたが、
今回は、いい役者がそろっていた学年の卒業。
今まで楽しませてもらっていたので、
期待と残念な気持ちで見に行きました。
昔から、その学年に、お気に入りの女優さんがいました。
始めは、体動かすのも苦手そうで、うまいとは言えなかったけど、
立っているだけで、役者オーラというか、場を支配し、空間を作れて、
始めから素晴らしい要素を持つ子でした。
その後、着実に技術も身に着け、
とてもとても素晴らしい女優さんになっておりました。
ただ、学業が忙しいのか、
2年前くらいを最後に見ることはなかったので、
もう見られない・・・・・と思っていたのですが、
今回のお芝居に出演していました。
本当に、見に行ってよかったです。
見ている間に、彼女演技に、彼女の空間に、何度も鳥肌が立ち、
いろいろ演技に粗はあるけど、やっぱ、すげぇよ!と感激し、
最後のシーンの彼女独白の時には、
もう見られないかもしれない!と思い、
目に焼き付かせるように、
彼女の世界にはまっていました。
(作品の世界にはまろうとしなくて、ほんとごめんなさい。
客としても、OBとしても、ごめんなさい・・・・)
彼女は、卒業後、きっと就職するのかな?
自分の劇団に誘いたいけれども、
自分が彼女ファンすぎて、ちょっと気まずいというのと、
昔ワークショップやった時に、泣かしちゃたことがあるので、気まずいので、
あまり話したことがなく、うまく誘えずにいます(笑)
こういう素晴らしい役者さんが、
卒業とともに芝居から離れてしまうのを見て、
なんだかいつも残念な気になります。
自分の後輩だけでなく、
いろんな芝居人が就職を機に、
芝居から離れることが多いと思います。
それは、本人の選択であるし、
しかたのないことですが、
また、彼女の芝居を見たい!
と思う心は残るのです。
プロを目指しているといわれる劇団の公演や、
プロと言われる劇団の公演を見ていても、
そんなに、
またこの役者の芝居を見たい!
と思うことはないのに、
関係性が近いということはあるし
好みの問題もあるかもしれないけど、
こんな素晴らしい!と思える役者が、
芝居から離れてしまうのは、とても悲しい。
就職しても、芝居をできる機会を!
ライフワークをして、芝居をできる環境を!
自分が働きながら劇団を持っているのは、
自分が芝居を続けたいからというのもありますが、
こういう思いが、いつも、底辺に走っているのです。
(まぁ、やるやらないはあくまで本人の意思ですが、
やることができる環境・機会という意味です。)
なんか、長く書いてしまいました。
やっぱり、つたない言葉なので、
真意が伝わっていることを願っています。
こんな熱く書きましたが、
そんなに彼女と仲良くないので、
彼女が芝居を続けるかもしれないし、
プロを目指して頑張るかもしれません。
そうだったら、まぁ、とても恥ずかしいことですが、
そうだったら、また彼女の演技が見れるので、
それはそれでよしとしましょう。
アンケートにも、彼女について熱く書いてきたのですが、
(他の後輩の皆様、申し訳ありません。
小山はこういう人間です・・・)
そのまま帰るのも、気持ち悪いので、(向こうから見て)
帰りに、勇気をもって、話しかけてきました。
キャー!
始め、誰かわかってもらえてなかったのですが、
あ、一羊さんですね!と途中で気が付いてもらい(笑)
少しは、お話ができて、よかったです。
次は、
芝居続ける気ないかもしれないけど、
勇気をもって、劇団に誘える自分に期待しながら、
今まで何のアクションも起こしてこなかった自分に後悔しながら、
こんなに目に焼き付けたいと思える役者さんに
次は、いつ出会えるのだろう?
と思いをはせ、
今回、この公演を見れたことを、本当にうれしく思うです。
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