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2014年11月 5日 (水)

傑作!宮部みゆき「ソロモンの偽証」

なんかいつもと違った本を読もうと思って、本屋をフラフラして、

ミステリーの金字塔

とか書いてあって、

何言ってんだ!

と思ったら、ほんとに傑作でした!

宮部みゆき「ソロモンの偽証」

一巻の150ページくらいすぎてから、あっと言う間に読み終わりました。
とはいえ、分量があり一晩では読み終えられないので、そこらへんでスピードにセーブはきいたけど。

ミステリー部分より、各登場人物の心理描写が深くて、引き込まれました。

思春期の自意識過剰な感じの時の、悩みやコンプレックスの描写が、わかりやすく言葉にされていて、
抵抗なく引き込まれる感じ

小説なので、そこのあたりを強調しやすい家庭環境の登場人物が多かった気もするけど、
普通の人が思いがちな等身大の悩みとして描かれていたし、それが様々な角度?様々な登場人物ごとに描かれていて、でも、根はつながっていて。

場所も僕が子供の頃住んでた場所に近い城東地区で、たいだい僕が子供の頃に近い時代の話しで、そこらへんも親近感が湧きました。

そして、それぞれの悩みやコンプレックスや魅力が、裁判を通じて、しっかり成長する様!

最後の野田君の成長とか、涙が止まりませんでした。

日頃見逃してるはずの現実に向かい合いたいという欲求。
傷ついても傷つけても現実を見たいんだという欲求。
それでないと前に進めないという決意。

最近の弱った自分には、少し懐かしく、元気をくれる内容でした。

そして、それと同時に、きちんと教育問題、学校問題、マスコミ社会システムの問題も提起してるし、

特に、学校教育に関しては、共感できる内容!
特に美術の評価とかその通り!
国語の小説の解釈の授業とかもどうにかして欲しいけどね…


中学までは、勉強とかもある程度こなし、抵抗なく校則もちゃんと守るような子供で、
とはいえ、高校以降は演劇に走って、個の重要性を重視するようになった僕としては、
なんだか、正解のでないような問題ですが…

自分は、自分の子供にどういう教育をうけてもらいたいのかなぁーと漠然と思い、

子供生まれたら、その教育には自信があった気がしたんだけど、そういうのが急に不安になったというか、漠然となってしまったというか。


ソロモン王の話がでてこなかったので、
なぜ、ソロモンの偽証というタイトルなのかが不思議でしたが、

知恵のあるもの、裁く立場にあるものの偽証

学校や社会システムによる偽証

という解釈らしい記事を読んで

神原君を指したタイトルではなく、

それに振り回される子供や親のもがきと成長を描いてる作品なんだなぁ〜

と勝手に腑に落ちた。

学校や社会、思い込みによって既成事実かされ、
それに対して、語られなくなった言葉。
それを言うこと自体が辛いのだろうけど、
それを発することの大事さに、恥ずかしながらきがつかされる感じ。

長い話だけど、大人はもちろん、
特に、中学生に読んで欲しい本だと思った。

いろんな状況の子の心理を描けているので、
他人が自分のことをどう思ってるかだとか
自分の思ってることをうまく言葉にしてくれてるあたりで、
なにかの悩みの参考になる気がして、

下手に、いじめはだめだとか指導するよりは
よっぽど効果のある気がする。

まぁ、大人の方が自意識過剰で、どう思われ、何を思ってるのかわからない人が多い気もするけど。

思春期特有という枠で、それをいろんな状況の子に対して描いてる、うまく言葉にしている宮部みゆきにまじで、脱帽。

オリジナルの作品を読んだのは初めてな気がするので、他の作品も読んでみようと思います。

せっかく芝居が休みだというのに、引きこもりな週末が続きそうです。

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