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2014年12月19日 (金)

「アリス殺し」小林泰三

なかなか面白ったです!

「アリス殺し」小林泰三

いつも似たような夢をみると思ったら、
近くにいる人と同じ夢を見ていた

というありきたりの設定なのだけど、

夢で死んだら現実でも死ぬ
しかも、夢では死が近づいている

というその一つの要素だけで、
がっと物語に引き寄せられてしまう

一つの設定の力って恐ろしいわぁと思いつつ、
そのパワーにどんどん引き寄せられていきました。
そして、交互に展開されるパラレルワールド、

不思議の国で展開される
いらいらするやりとりも循環論法も、
初めはちょっと邪魔に感じてたけど、
そんな不可思議や不条理が、
現実では気がつかないけどはびこっているのかなぁって感じさせるような不思議さに、
更に引き込まれていく。
それを感じれるようなパラレルの展開のうまさにも唸りながら…

それと
パラレルな感じといい、
空間性が高い不可思議さといい、
なんか芝居っぽいなぁとかも思いつつ、
更に引き込まれたり…

ただ…

あ、

ここからネタバレなので、注意です。

広山がメアリーアンだどわかった時、
なんかその空間の不思議さというか魅力がすっと消えてしまった気がして、ちょっと残念でした。

まぁ、そこからのネタ明かしは、
思い込みを使ったうまさがすごかったけど。
見えないものをつかった思い込みは
「闇に香る嘘」みたいな感じがしたし、
ファンタジーによる思い込みをうまくつかい、
どんでん返しの定石ではあるんだけど、
思い込みの操作!のうまさはすごい感じた!
でも、なんか上手いなぁと思っただけで、

実際は前半の方が面白った。

メアリーアンだどわかったあの下りのあっさり感が原因かしら?
欲を言えば、
前半の雰囲気をたもったまま謎解きにいってほしかったかなと思う。
その割りに最後はまた不思議な感じに戻り…

最後になぜアリスがでてきたんだろ?
夢が破綻したので、死んだはずのアリスがでてきてもありなんだろうけど、
なぜアリスであったのか、亜理ではなく…

そして、最後の

おはよう、アリス



そんな夢かもしれない現実でも、
それでも進むしかない

って意味合いなのかしら?


昔、自分の作品で、

おはよう、サス

で終わったのがあったせいで、
その作品の解釈にとらわれてしまう

最後すっきりはしないけど、
そのすっきりしない感は好きかもしれません、私。

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