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2015年8月31日 (月)

映画「ジュピター」

我らがチャニング・テイタムの
ウシャウシャ作品!

映画館で見ようかと思ったけど、
見逃して…
とはいえ、特に、話題にもならないから…
やばいのかな?と思いつつ、手をつけた。


「ジュピター」





最近のSF作品に多く見られる二点にがっぽりはまる作品でした。

世界観が広い割に、描いてる所が狭すぎる。
いや、狭いのはしょうがないんだけど、せっかくの世界観とか不思議観がそっちのけなせいで、世界観に吸い込まれることができない。

空中シーン、早すぎて見えない…
技術の向上で早く綺麗に見せれるようなったのは分かるけど、それを見たいのかもしれないけど、
かっこよさそうなシーンなのに、早すぎて意味不明…
もっとさ、こぅ、緩急とか使って、
最高速度を落としていただきつつ、
スピード感を感じさせていただけないかなぁ〜

いや、僕の動体視力が落ちただけかもしれないけど。

それ以外も突っ込みどころが満載!
もうここからネタバレ!

次男と長男への攻撃の流れが、立て続けのくせにほぼ一緒だし!
バリアは気合いでやぶれるし!あれなら、もっとちゃんとした船なら普通にいけるんじゃ…
そして、一機墜落しただけで崩壊する…

そもそも王族、普通が普通すぎる…
顔も服も…威厳もなにもない!
ってか、母ばかりで父はどうなったの?

空飛ぶシューズもホバーボード?みたいだし
出てくる乗り物とか、スターウォーズでみたような感じで、ウシャウシャに期待した独創性もなく…

まぁ、結構楽しんだみたけど、
なんだか心に残らないSFでした。

そう!そこなのよ!
せっかく、家畜と人というテーマがあるのに、物語にあまりいかされてないの!

「マトリックス」みたいに、
今までの生活は実際こんなだった!
という衝撃があって、

ここから世界観に入り込むタイミングで、
そこからさぁどうやって乗り越えるか?
と思ったら、王族、普通に弱いし…

人間は彼らの家畜なんだ
でも、人間も豚とか家畜として扱ってる…

みたいな葛藤もなく、
メタファーでも物語の結末にそれが生かされるわけでもなく、
普通に、中途半端な家族愛と民族愛で終わる…

せっかくの世界観が設定だけでなんにも生かされない…
ほんとに、最近のSFに多いパターン…

それなら、ただドンパチだけやってる方が逆に清々しいなぁ〜

と思った映画でした。

それでもさ、
チャニング・テイタム作品なので、長めに書いたよ、感想!

最後のクライマックス、
爆発から逃げて宇宙船追いかけるとき
スピードスケートを意識したのかもしれないけど、
壮大な爆発の中、恐ろしくダサかったテイタムの後ろ姿を、私は忘れない。

そういう意味では心に残った。

翼、似合わない、テイタム。

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2015年8月29日 (土)

宮部みゆき「かまいたち」

小説の短編集というものはあまり読まない私。

短編だから作者が純粋に書きたいものを書いているわけではないだろうけど、
摩訶不思議な作品が多い気がするので、

好きな作家の短編集しか読まないことが多い。

今回は、新幹線に乗ったときに、短編集だと知らずに取った一冊しかなかったので、
読むことにした。

宮部みゆき「かまいたち」

江戸時代の怪談・怖い話というより世にも奇妙な物語的な話の短編集。

短編集なのに、きちんと物語の体を成していて(笑)、かつ、
すぐに、世界観に取り込まれ、先へ先へ読みたくなる。

全ての短編が、底流で大きなテーマにつながっている感じは受けなかったけど
(私はそういう短編集には心躍るわけですが)

今まで読んだ短編集の中で一番読みやすい小説でした。

タイトルの「かまいたち」はもちろん、「迷い鳩」「騒ぐ刀」の連作は面白い!

恥ずかしながら「耳袋」ってものを初めて知りましたが、
それに基づいた作品なのかな?そこから発想を得ただけなのかわかりませんが、

「耳袋」も読んでみたいなぁと思いました。

実は「アラビアンナイト」とかもしっかり読んだことなくて、一度は全部読んでみたいなぁ~とは思っているのですが、そのまま読んだら、読みにくくて飽きるかもしれないと思って、買えずにいます。

基本、本は買って読む派なのですが、ここら辺は図書館のお世話になろうかと思いつつ、
近くには、小さい図書館しかないので、日々の通り道にいい図書館がないか、探してみようかなと思います。

その前に、宮部みゆきの「模倣犯」がまだ残っているので、まずは、それを読み始めます!

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2015年8月27日 (木)

宮部みゆき「レベル7」

「魔術はささやく」に続き、宮部みゆき

「レベル7」

だいたい100ページくらいで、物語に入り込む私ですが、この本は600ページの中で250ページくらいからようやく入り込めました。

いつもは150ページくらいまでに入り込まないと読むのを止めますが
「レベル7」という何かよく分からないファンタジー要素と、
二つの異なる軸から真相を追っていく感じが、
好きでもあり、世界観がすごく広く感じた。
ただ、そのせいで前半は複雑になって入り込みにくくはなってしまった感もある。
登場人物もごちゃごちゃになりがちだし…

最終的には、予想どおりのラストではあったし、
世界観も最後には現実の枠に入ってしまって少し残念だった。

二組のつながりも思ったより薄かったし、
何か分からないタイトルになってる物を追うのって、実は好きだけど、結局は、テーマにはそってるけど、物語としてはちょっと比重が軽い感じだったかなぁという思いもある。

予想どおりと書いたけど、
冒頭含め、色々なヒントをくれているせいでもあり、むしろ、
このヒント自体がひっかけかもしれない!と疑心暗鬼になったりできて、真相を早く知りたくて最後は200ページ一気読み!

楽しめました。


最近の宮部みゆきを読んでると、内省描写メインなのかなぁと思っていましたが、
この頃は、構成や展開メインでそして、ちょっとした科学(医学)ネタをまぶしている感じなんだなぁ〜
と驚きとともに少し親近感を勝手に感じたりしつつも、
小説としては、最近の方が好きかもしれないと思ったりしながら

借りた宮部みゆきがまだ数冊あるので、じっくり楽しんでいきたいと思う。

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2015年8月19日 (水)

宮部みゆき「魔術はささやく」

「ソロモンの偽証」以外、まともに読んだことなかった宮部みゆき作品。

ワイフの実家の亡くなった義父様のライブラリーにたくさんあったので、借りてきました!





「魔術はささやく」

犯人がいるミステリものなんですねぇ〜

「ザ・推理小説」は好きではないのですが、
犯人探しよりは真相をあばいていくのが好きで、
内省描写が面白いから宮部みゆき作品、好きですが、
今回は若干、後半がなぁ〜って感じがありました。

まぁ、最近、途中で読むのを止める本が多かったので、1日で読み切ってしまった程には面白かったです!

ここからネタバレ!

この頃って、
サブリミナル効果ネタって多かった時期なのかなぁと思いつつ、
結局は、催眠術で返してきた。
無意識のベースっていうつながりはありますが、
催眠術ってなんでもありじゃん
とか思って、ちょっと拍子抜け。

犯人も、
ちゃんと伏線あったり、きちんと動機がつながっていたとしても、
あまり主要じゃない脇の脇が犯人だと、
驚きを通り越して、ただの拍子抜け…
「スクリーム2」の感覚です(笑

お父さんの真相と最後の落とし方は、
主人公の成長の過程としても面白かったので、

すっきりして読み終えることがよかったです。


さて、次は何を読もうか。

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2015年8月15日 (土)

小野不由美「残穢」

最近、あまり面白い本に出会えてなかったせいで忘れていましたが、

ソファに座りながら本読むのが、一番好きな休日の過ごし方かもしれない

と思い出すことができた一冊

小野不由美「残穢」

いやぁ、怖かった~

日本ホラー的なものは後に残って怖いからほとんど見ない、読まないんですが、
気になって買ってしまったのを後悔するほど怖かったです。

先日、ワイフの実家に行きました。
その夜、ふと目を覚ますと、
ベッドの脇にだれか女の人が立っているように見えたんです。

一瞬、ワイフかと思ったんですが、ゆっくり隣をみると、ちゃんと寝てるんですよね・・・
お盆だし、迎え火たいたし、

まぁ、迎えてんだから来ても文句言えないわけですけど、

もう一度、目線を戻したら、見えなくなっていました。
寝ぼけた目で見て、光の加減で、なにか立っているように見えただけだと思うんですが、
その光が、亡くなった義父様の部屋からの光で、かなり怖かったです。

読み始めてからは、例のごとく、100ページくらいまではスローペースでしたが、
そんな怖い経験を久々にさせていただいたのは、きっとこの本のせいで、
100ページ超えたあたりから一気読みでした。

200ページ超えたあたりから、スピードアップするかな?
映画するとしたら、ここから辺からがっとくるかな?

と思いましたが、

意外にもじっくり静かに攻めてくる感じ・・・

映像化は難しい気がするというか、
文章からの想像力だけのほうが、こういうのは怖い気がするなぁ~

像を妄想する力はきっと少しだけど人よりはあると思うのですが、
こういうときは、その長所を呪ったりもします。

今夜も変な夢を見そうです・・・

こんな暑い夏に、ぜひ!

 

ここからすこしネタばれですが、

大したことではありませんが、
最後、「無言電話の青年」で、がっと結びつけて、落とすかと思って、
青年が出てきそう部分をドキドキ読んでたんですが、
結局出てくることなく、ちょっくら、残念でした・・・

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