半藤一利「日露戦争史」
最近あまり本を読んでないなぁと思って何か読もうと決めた。
半藤一利さんの「幕末史」と「昭和史」を、2回ほど読んで、その間が、気になりつつあった矢先、「日露戦争史」がでてるのを発見。
約400ページの3巻物…Amazonでポチッとな。
半藤一利「日露戦争史」
日露戦争のことはほとんど知らなかったのですが、どんどんと読み進められて、あっという間に読み終わってしまった。
内容の重さもあって、なんか長編映画を見た後の達成感。
半藤さんのぼやきの記述がぽろぽろある中で、陸戦、海戦の描写を加速感とともに読み進める
淡々とした文章の中で、こんなにも加速感が生まれるものかと思えるくらい、深く世界に入り込み、自然と頭の中で、見たことのない戦争の映像が流れつづける。
太平洋戦争に向けて自信の拠り所となってしまった日露戦争の勝利
まさしく勝利なのですが、ここまで、すさまじい人的な被害、太平洋戦争に劣らずの残酷な戦闘、多く兵士の無残な死があったことは、恥ずかながら初めて知り、自身の無知を実感させられる。
昭和史の後に書かれた日露戦争史だけあって、太平洋戦争時と日露戦争時の、政治家や軍人の思考の比較が、ちょくちょく描かれる
自身も昭和史の後に読んでるので、
その比較にウンウンと頷く。
幕末史においては江戸幕府よりの私でしたが、
開国して、新たな近代国家を作り上げた、明治の、政治家の、思慮の深さ、覚悟の凄さをまじまじとかんじる。
太平洋戦争時の政治家のみならず、今の政治家とも比較してしまうと、さらに寂しい気持ちになってしまう。
取り止めのない感想になってしまったけど、あっと言うに間に読めたし、読み物として面白く、色々考えさせたられて、いい時間を過ごせました!
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