川上未映子「夏物語」
最近は、一部の作家さんの本しか読まないのだけど、ちゃんと追っているわけではないので、発売された時に、本屋で見ない限りは、買えない状況になってる気がする。
そんなわけでだいぶ前に出ていた本を、ネットニュースで見かけて、読み始めた。
川上未映子「夏物語」
文章のリズムは、やはり好きで、読んでて軽快に感じるが、中身が重い。重いというか、心に直接あたってくるというか、ドーンときて色々考えさられる。
自分に娘ができたり、最近、自分の病気の可能性があったり、身近な人の死があったり、そんなこともあり余計にドーンと来たのかもしれないけど、
最近感じていた色々の、他人の考えを物語を通して言葉になっている物に触れられる
というのは、自分の感触を、改めて言葉にし直すことができて、面白さと共に読み応えを感じた。
女性の感覚という部分は、分かった気にすらなれないものだから、なおさらということもあったかもしれない。
重くて分厚くて、少し読むのに時間かかったけど、読んでよかった作品。
作風は違うのだけど、綿矢りさの作品ばかり読んでるせいか、綿矢りさ作品かと一瞬勘違いしてしまいそうな、なんかぶっとんでる感じも良かった。作品以外の対談とか読まないから分からないけど、書いている方々はぶっ飛んでいそうだなぁと、勝手に思ったり。
家にある川上未映子作品をもう一度の見直そうかなぁと思ったりもした。
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