2020年3月26日 (木)

アニメ「賭ケグルイ」シーズン1、2

朝ドラ「スカーレット」で気になった松井るかさんが出てるからちょっと見てみた実写版。第一話をアニメ版と見比べてみて、実写版は、迫力のあるシーンの演技に、どうしても、無理を感じてしまい、結局、アニメ版を見ることに。目的はほぼ達成せずに、アニメ版で2シーズン楽しみました。

アニメ「賭ケグルイ」シーズン1、2

アニメ版をみすすめようと思った一番のきっかけは、主役・夢子の声。

あれ?書いたことある声、と思って調べたら、最近まで見ていた「鬼滅の刃」の胡蝶しのぶの声優さんと同じ!

話し方もそのまんまのは「いいのか?」って思うけど、どこか心に残る声。
声優とかはあまり気にしないので、声と名前が一致してきたのは珍しい。早見沙織さんというらしい。
というわけで、ほぼ、声目当てで見ることに

様々なギャンブルを戦っていく
というだけのストーリー
色んなギャンブルのネタや、必勝法を編み出していくあたりが「ライヤーゲーム」に似ているけど、基本、1話か2話で勝負がついてくれるので、スピード感があって見やすい。

キャラ設定とかはコテコテすぎて疲れる部分はあったのだけど、あっという間に2シーズン24話を見てしまった。

が、シーズン2の終わり方、中途半端すぎてびびる。
続きは気になるが、「鬼滅の刃」よりは気にならないし、声目当てだったのもあり、単行本を買おうとは思わない。そもそも「鬼滅の刃」すら単行本を買ってない。

このアニメに続編が作られるのかどうか分からないけども、可能であれば、忘れないうちに早めに見たい。

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2020年2月 7日 (金)

半藤一利「日露戦争史」

最近あまり本を読んでないなぁと思って何か読もうと決めた。

半藤一利さんの「幕末史」と「昭和史」を、2回ほど読んで、その間が、気になりつつあった矢先、「日露戦争史」がでてるのを発見。

約400ページの3巻物…Amazonでポチッとな。

半藤一利「日露戦争史」

日露戦争のことはほとんど知らなかったのですが、どんどんと読み進められて、あっという間に読み終わってしまった。

内容の重さもあって、なんか長編映画を見た後の達成感。

半藤さんのぼやきの記述がぽろぽろある中で、陸戦、海戦の描写を加速感とともに読み進める

淡々とした文章の中で、こんなにも加速感が生まれるものかと思えるくらい、深く世界に入り込み、自然と頭の中で、見たことのない戦争の映像が流れつづける。

 

太平洋戦争に向けて自信の拠り所となってしまった日露戦争の勝利

まさしく勝利なのですが、ここまで、すさまじい人的な被害、太平洋戦争に劣らずの残酷な戦闘、多く兵士の無残な死があったことは、恥ずかながら初めて知り、自身の無知を実感させられる。

 

昭和史の後に書かれた日露戦争史だけあって、太平洋戦争時と日露戦争時の、政治家や軍人の思考の比較が、ちょくちょく描かれる
自身も昭和史の後に読んでるので、
その比較にウンウンと頷く。
幕末史においては江戸幕府よりの私でしたが、

開国して、新たな近代国家を作り上げた、明治の、政治家の、思慮の深さ、覚悟の凄さをまじまじとかんじる。

太平洋戦争時の政治家のみならず、今の政治家とも比較してしまうと、さらに寂しい気持ちになってしまう。

 

取り止めのない感想になってしまったけど、あっと言うに間に読めたし、読み物として面白く、色々考えさせたられて、いい時間を過ごせました!

 

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2019年9月11日 (水)

本谷有希子「静かに、ねぇ、静かに」

だいぶ前に買ったのだけど、タイミングが合わずに読まずにいた。

本谷有希子「静かに、ねえ、静かに」

 

長編小説だと思ってたら、短編小説だった。短編小説は、アタリにあたるのがなかなかないので、苦手ではあるんだけど、今回は一気に読みきってしまった。アタリってわけではないけど、独特の世界観

 

「本当の旅」

お金の価値観が独特な感じの三人衆のマレーシア旅行の話。主人公を含めたその三人の思考が気持ち悪い…というか、めんどくさくて…とはいえ、今までの本谷作品にでてきた気持ち悪さとはなんか違う。

本谷有希子の中にこの要素がなかったとしたら、この気持ち悪い内省描写を書けるってすごいなぁ…

と勝手に思ったり。

長編だと思って読んでたので、このキャラたちがどう料理されるのか、わくわくしてたら、途中で終わり、短編であることを知り、ちょっと残念。このテイストの本谷有希子の長編を読んでみたい。

「奥さん、犬は大丈夫だよね」

こちらは、本谷パワー全開の人間ぶっ飛び感の怖さ…「本当の旅」に出てきた三人と似た金銭感覚なのにそれを会得してる夫婦と問題かかえる主人公の夫婦。

こちらも気持ち悪くはあるのだけど、本谷有希子っぽいので、なんだか、安心して楽しめる。

「でぶのハッピーバースデー」

これも冒頭から独特の感性全開。ただ、なんか「諦念」って感じが強くて、気持ち悪さはあるのだけど、ワクワク感はない。でも、淡々と進む諦めの感じに、なんだか、引き込まれていく。

 

短編苦手って書いたけど、短編の方が、独特の世界観が強い作品が多い気がする。どんぴしゃのあたりまでなかったけど、久々に濃い空気感を楽しめて、満足!

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2019年7月 5日 (金)

綿矢りさ「生のみ生のままで」

綿矢りさの新刊!上下巻で出ていてびっくりしたけど、即買いしました!

 
綿矢りさ「生のみ生のままで」

男性とお付き合いしていた二人の女性が、偶然の出会いをキッカケに、付き合い始める。

というお話。

なので、バイセクシャルの女性同士の同性愛のお話

同性愛のストーリーのものは漫画とかいくつか読んだことあったけど、バイセクシャルの同性愛のストーリーを読むのは初めてかもしれない。

自分自身はバイセクシャルなんだろうなぁとい感じしてる。肉体関係は、残念ながら?経験はないが、ステキな男性は、素敵だと惹かれることはある。
まぁ、女性と結婚して幸せに暮らしているので、バイよりのヘテロなんだろうなぁとは思う。
って、書いておきながら、他人への好みの多様性は限りなくあるので、
境界線を引くこと、そんなカテゴライズには何の意味もなく、ただ、どう生きるか、どう生きたいかだけの問題なのかと思ってはいるけれど。

思っていたよりストリートとして構成、ストーリーとしての引きが強くて、驚いた。

官能的なくだりは、綺麗な表現だけど結構具体的に書いてあって、少し興奮してしまいそうな文章だっただけに、「電車で読むには向かないなぁ」と思いつつ、「家で読むのもなぁ」と思って、結局電車で読んでいたけど。

ストーリーな部分とか官能的な部分の印象が強かっただけに、今まで好きだった言葉のリズムの心地よさはあんまり印象に残ってないのが少し残念ではあるけど、かなり楽しめた作品でした!

ここからはネタバレ(笑)
 
どこから始まるんだろうというドキドキ
官能的なちょっとした興奮
お互いの彼氏と別れるくだりの重さ

そんなこんなで、あっというまの上巻。
下巻の始めの展開の圧倒感とスピード感はさらにすごい!

そして、そこからの空間の支配感はすごい。
「なんで、上下巻に分けたんだよ!」思ったけど、下巻の支配力は別物!
後半はペースがゆっくりになったけど、主人公が歳を重ねて、若干守りに入りつつ、じゃっかん、若干自分を通すあたり。
人生のステージ的な部分を象徴するような表現は、性別は違うのだけど、なんだかすごく共感してしまって、安心して読めた。

ストーリー的な勢いが弱くなったあたりからその、雰囲気、空間力が強くなり、この本の空間の世界に浸りやすくなっていった。

そして、とてもいい終わり方。

LGBTの方々を差別する気もなく、むしろ、多様性とだけと思ってる私にとって、特別視する必要もないんじゃないかと思ってるくらいなので、
その方々が「権利を認めてほしいと行動すること」が少し不思議に感じることがある。
行動することを否定する気はないし、
理解してもらった方が、色々制度が変わった方が生きやすい部分もあるんだろうし、
まぁ、ほぼヘテロの生活をして満足している私には分からない苦悩は多いのかもしれないけど、「そこまで他人の理解を欲するのかな」と不思議に思ったりする。

そう思ってる私にとって、

前半から薄く感じられつつ、後半から主に繰り広げられるその葛藤の過程の流れからの二人の最終的な答え、二人が選んだ生き方が、一番すっきり受け入れられる終わり方で、穏やかな気持ちで、自然に笑顔になって読み終えられた。


思っていたより、
官能的なシーンの描写やストーリー展開で心の起伏が激しかった作品ではあるけれど、最後は穏やかに綺麗に終わらせる。

ステキな作品だった思う。

綿矢りさが、この時期にこの作品を描いた意図は正直分からないし、多くのが受け入れるような作品という感じもしないけど、私としては、とてもいい作品でした。

でも、この作品は、周りに誰もいないとこで、ゆったりできる時間がある程度あるときに読みたいなぁと思った。そんな時間はあまりないだけに、少し残念ではある(笑)

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2019年5月 9日 (木)

北条裕子「美しい顔」

本屋で、ふと目に入ったハードカバーの本。
装丁のデザインが好きだったのもあり、「群像新人文学賞受賞」という文言も気になった。群像は購読してないけど、群像関連の作品とは相性がいいと勝手に思ってる私。
全然知らない作家さんですが、新しいお気に入りの作家さんも増やしたかったし、衝動買いで買ってしまった。
北条裕子「美しい顔」
重い。
東日本大震災の被災者の高校生の女の子の話。被災から、避難所で暮らしている主人公の心のうちが、ひたすら書かれ続ける。
大きな物語は特になく、主人公の内省描写がメイン。
とにかく、話が重い。
歳を重ねるごとに重い話から避けがちになってきたのに、重いものを選んでしまった。
「装丁」と「群像」だけで買ってしまった。
こんな重い作品を買ってしまった。
しかもハードカバー…
一時後悔したが、自然と読み進められた。
文章のリズムがいい。
なので、文章がとことこ進みながら、重いものをこれでもかってばかり、心に投げつけてくる。
文章のリズムって人それぞれ好みが分かれるかもしれないけど、声に出したら少し演劇チックな文章かもしれない。
昔は、現実をつきつけるような作品が好きだったけど、いつのまにか、その心の体力がなくなり、突きつけられないような、気楽にみれる作品ばかりを見るようになっていた。
突きつけられても虚像を見せられるくらい。
そして、もう震災自体、過去になってきつつあった自分に、現実を突きつけてきた。
当時ですら、想像はできたはずなのに、してこなかった風景を見せつけてくる。実際の被災地の様子。避難所の様子。テレビが写すものとそうでないものを含め…
それがまた、たんたんとリズム良い文章だから先に進めてしまう。
止めたくてもすすめてしまう
声に出してよみ、朗読劇でもやりたくなるような軽快な文章。
しかし、中身は限りなく重い。
今の心境であれば、こんな重い話は読まないはずなのだけど、この文章だからこそ、読み進めてしまう、この不思議な力。
震災を忘れたかけていた自分にとっては、重い作品を読むのが辛い今、こういうのを読めることを感謝したくなる作品。今、読むのが大切な作品。
実際に体験したような文章でした。
取材はしたけど、実際体験はしてないんだろうなぁと思うけど、それで、あの文章を書けるその想像力と、それに向き合うその勇気がすごい。
(やはり、参考文献を元にして、実際足は運んでないことがあとがきにあった。さらにすごい)
避難所でのマスコミ報道の描写も、
テレビの見せ方、マスコミのフィルタ。分かってるはずのものが。改めて見せつけられ、その画面の向こうにいただろう自分を見せつけられる。
(まぁ、感動的なドキュメンタリーとかは見ないんですが、被災地の映像を求めていた自分が思い出された)
でも、そこはこの話の、メインではない気がした。
自分の弱さと過ごすこと。ごまかすこと。
弱さを認めて、静かに向き合うこと、それと戦うこと。そうじゃないと、前には進めないこと。
最近、目をそらしていたようなものに向き合わせてくれた。
なので、後半は涙がとまらなくかった。
朝の通勤電車で、泣きながら、読み進めた。
涙がでても。読むのやめることができなかった。読み進めたかった。
前向きに戦い続ける、進むその一歩、最後の一文を、読む終わって、一瞬完全に呆けてしまいました。
 
ずっしりと心にくる、久々に読んだ感を、味あわせてくれた作品。間違いなく、稀にみる傑作です。
そんなこんなで、後悔は忘れて、買ってよかったと思う読み終わった今。
多くに人によんでほしいと思ってしまうほどのまぎれもない傑作。
重い話だけど、読んでる時、全身の、心の疲れがどかってくる作品だけど
ちゃんと前向きになれる作品です。
他の作品が出てるか分からないけど、今後、楽しみな作家さんに出会えて良かった!
偶然選んだ自分の衝動買いに、自分の浪費癖に感謝!
(笑)

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2018年7月12日 (木)

綿矢りさ「かわいそうだね?」

最近、読む本、読む本、途中で挫折することが多く、このブログにもかけない本が積み重なっていき、本を読むことが嫌になりそうだったので、本棚に飾ってあるお気に入りの本たちを再び読むことにした。

綿矢りさ「かわいそうだね?」

綿矢りさの作品の中で「勝手にふるえてろ」と同レベルで一番好きな小説。

でも、読んだのはだいぶ前で、結末すら忘れてる。

朝の電車で読む始め、帰りの電車で読む終わる

こんな感覚は久々なくらい一気に読む進めてしまう。
やはり、この作品のパワーは半端ない。

元カノが住む場所に困ってるから自分の家に住まわせる主人公の彼氏・隆大。

この設定だけでもパワーが半端ないのに、これでもか!ってほど、「隆大、お前なんなんだよ」って怒りの気持ちがどんどんと募りながら、読み進め、主人公の心と共に爆発して、すっきり、そして、寂しい。

ハードカバー、2作品入ってるのを忘れて、残りページ数を見ながらまだ終わらないだろうって思ってたら、思いのほか、早く展開しちゃってる感じも、この本の好きなとこ。

きっと、初めて読んだ時も、同じような感想を持ったような気がする。



いろいろ読んで、自分が好きな新たな本を探すのも楽しいけど、好きな本を読み返すって、
安心感もありつつ、思った以上に期待に応えてくれて、その存在に嬉しさを覚える!

きっと映画もそうなんだけど、映画はあまり保管してないから、すぐに探せないし、目に入らないから、すぐに思い出されない。

そういう意味で、本棚に飾られた本ってのは、偉大!

音楽や映画は、配信になれてしまったけど、本は、電子書籍ではなくて、やはり、好きなハードカバーを買って本棚に並べておきたいって、強く思わせてくれました。

なんか、好きな本のリズムを読み進んだ後だと、頭にどんどんと言葉が浮かんできて楽しい。

しばらく、本棚の本を読み進めたいと思います!

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2018年5月18日 (金)

辻村深月「かがみの孤城」

ワイフが買ったのに、なぜか私が先に読むことになった。

辻村深月「かがみの孤城」

辻村深月さんの本は読んだことないのだけど、装丁が気に入ったのと、本屋大賞とのことだったので、読んでみることにした。


装丁からの印象で、ストーリー推しのファンタジーかと思っていたら、前半は前半ストーリー展開がない。
「これはストーリー推しじゃなくて、内省描写寄りなのか?」と途中でようやく気がつくも、そう思って読んでいなかったので、なかなかテンポが合わない。

しかも、不登校の中学生の話だから心も重くなる…
忘れかけてた中学生の心境を、こんなに深くよく描けるなぁ〜と感心しつつ、
「どうして自分は不登校にならなかったのか?」とか思いながら、どんどんと心が重くなっていき、読み進められない…

それでも、なんとか読み進め、300ページくらいからようやくストーリー展開スタート!
スタート、という感じで、ほんとに一気にスイッチを入れた感覚の展開。ここまで激しいスイッチは、あまり味わったことなくて、戸惑いつつ、新鮮味があったせいか、今までの反動か、がっと入ってしまい。
あっと言う間に読み終えてしまった。

前半の、思わせぶりな伏線をちゃんと綺麗に回収できていて、かつ、メッセージ性もきちんとストーリーにマッチしてる。
前半の飽きはなんだったんだと思うほど、後半の出来がよくってスッキリする!
ただ、前半は何とかしかったな…
本屋大賞だから面白いはず⁉︎と思って頑張って読んだけど、そうでなきゃ途中で諦めてた…
「なんでこれが本屋大賞?」って何度も思ったし。
でも、後半の質の高さと、良質なファンタジーとストーリーのマッチングを目の当たりにしたら、納得、脱帽といった作品でした!

ファンタジー好き、謎解き小説好きな方には、
前半ゆっくりなのを承知の上でオススメの一冊です!



さて、ここからネタバレです。

300ページ以降の展開がやはりすごい!

ただ、パラレルワールドと聞いた時、それより時間差の方がすれ違い感が出るし良かったなぁ〜と思ってしまう。パラレルワールドだとご都合主義すぎるってのもあるし。

とはいえ、不登校だからこそ、「話題にしない、話し合わない」内容にうまく合わせた設定に、丁寧さを感じる。

それと、ファンタジー好き、童話好きとしては、童話になぞらえてるのが、かなり気に入った!ただ、読んでるとき、「オオカミさま」の本性は赤ずきん以外の童話なのかな?って怪しんだりしてたけど、全然「7匹」の方に頭が回っていなくて、ちょっと悔しい…

とか思って読んでいたら、なんと、パラレルワールドでなくて、時間差だった(笑‼︎
時間差だと思って読んでいた時、この中の誰かが喜多嶋先生で、それはアキなんだと思ってたりもしてて、どうなのかなぁ、なかなか出てこないなぁー
と待っていたら、
「オオカミ様がリオンの姉ちゃん!」という全く予想しなかった展開をぶっこまれて、呆気にとられる。若干む無理やり感があるけど、なんか鳥肌くる展開!
そして、「お城のモデルがドールハウス!」

そういう繋げ方か!しかも、姉ちゃんの死後の技ではなく、生きてる時の技、死ぬ間際の技って!

うまさに呆気にとられて続けていると、
喜多嶋先生とアキが繋がって少しはホッとしたりする。


オオカミ様と喜多嶋先生とも何かつながりがあるかと思っていたのだけど、なかなか見えてこなかったですが、

姉ちゃんの医者からのつながり!…細かい伏線まですごく手が込んでいる。

さっき書いたけど、
前半の、思わせぶりな伏線をちゃんと綺麗に丁寧に回さてて、かつ、メッセージ性がストーリーにマッチしてる。
後半はほんとに面白さとともに、小説としての質の良さを感じさせる一冊でした。

前半の内容も、後半の展開のために、心理描写のために必要なものだし、緩急の振り幅があるからこそ入り込み感も高くなるのかもしれないけど、
やはり、もうちょっと前半に、後半での魅力が欲しかったなぁ〜と、勝手に残念がっております。

世界観やストーリーの繋げ方は好きだったし、なざか「良質さ」を欲してるいる時期だったので、今の私にはちょうどいい作品だったかもしれない。

というわけで、辻村深月さんの他の作品を何作か読んでみたいと思います。
ってか、辻村深月さん、一個上か…

この作品も、若すぎる人には、分からない昔の常識とかあるから十分に楽しめないかもなぁ〜と思うと、少し得した気分になったりもしました(笑)

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2018年3月28日 (水)

阿刀田 高「やさしいダンテ〈神曲〉」

数年前に、ミルトンの「失楽園」を読もうと思った私ですが、20ページほどで挫折した経験があります。

ワイフが見てた「鬼灯の冷徹」のアニメを見てて、気になってきたので、そろそろダンテの「神曲」を読んでみようかと思ったのです。

あわよくば、それをベースに小説でも書こうかと思ったりもしたのですが、「失楽園」の苦い記憶があったので、手始めにこちらを読んでみたのです。


阿刀田 高「やさしいダンテ〈神曲〉」


その名の通り、ダンテの「神曲」をわかりやすい日本語で概要だけを書き、途中で時代背景まで説明してくれる
って本。

この本を読んで概要をつかんだ後に、全文にチャレンジだ!

と意気込んでいたのですが、結果、これも挫折しました。

分かりやすく書いてくれているのですが、途中から似たような話の繰り返しで、
挫折しながらまた読んで、を繰り返していたのもあり、どこまで読んで、どこから読んでないかすらも分からなくなってきて、耐え難くなり、やめました…

ここらへん、歳とって意思が弱くなったのか、融通が利くようになったのかってとこですが…

なんとなく

こんな話だったんだなぁ〜

って大まかすぎる概要だけをつかんだ感じ。

普段、挫折した本はブログに書かないのですが、
何度も再チャレンジして挫折したので、今回は書き留めておきます。



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2018年3月17日 (土)

ダン・ブラウン「オリジン」

英語版が出てからどれくらいたったか、ずっと待ってた日本語版が知らぬ間に出てて、ばっと買って、ようやく読み終えました!

ダン・ブラウン「オリジン」

ストーリーの展開の流れとかを考えると「サスペンス的な小説」としては「中の上」くらいの印象ですが、
テーマ内容の面白さは「ダヴィンチ・コード」に次ぐ、むしろ、超えるくらいのインパクトと面白さ!

読んでる間に、こんなに色んなことを思い出し、考え直したのは久々の経験で、日本語版出るのを今か今かと待ちわびて、かなり期待して買ったけど、期待した以上に面白い作品でした!

色んな分野が混じった話ではあるけれど、特に、生物学をかじった系の方々、進化に興味がある、知識がある方々には是非とも読んでもらいたい!高校で一緒に生物勉強したて友達とか、大学の学部時代の友人達にはほんとに薦めたくなった!
今、こうしてゆっくりとブログに感想書くのも楽しみな感じも久々で、嬉しい!

無神教の国のせいなのか?日本では他の国より人気なさそうな印象はあるけど、(そのせいで翻訳が後回しにされてるのかもだが…)これは是非とも読んでほしい!


さて、ネタバレの感想です!


カーシュの発見の内容を引っ張りすぎて、というか、じらすぎて、その他のストーリー部分(サスペンス小説的な要素)は、今までよりも単調な感じで魅力は低いけども、やはり、カーシュの発見の内容自体の魅力が強い。

この本を読んで、改めて、
自分が生物学を好きになったのは、動物好きってのもありましたが、一番は「進化」に興味があったからってことを思い出した。(まぁ、研究やめたのは、それに近い研究ができなかったものあったかもしれないけど…)

ダーウィンの進化論自体は、社会的に広い認知はあるけど、自分の理解として、「適者生存の概念」と「遺伝子複製の概念」が結びついて、腑に落ちた瞬間に感じた知的好奇心の満足感を思い出した。

なので、後半のカーシュの発見の内容の描写部分が一番面白かった。
思っていたよりもぶっ飛んだものでなくて、一瞬拍子抜けして、がっつりの科学的な形での描写でびっくりしつつかなり、興味深く読めた。
逆に、科学の素養がない人だと楽しみにくいのかも…とも思ったが…

「ダヴィンチ・コード」はキリスト教の素養がないと楽しめないなと思ったのと同様な感じで。

美術の素養はなくても、読んでてなんとなく楽しめるけど、カーシュの発見部分は、
(浅くても)広めの理系的な素養、特に、生物学とか進化の素養がないと、理解するのに時間がかかり、純粋に楽しみにくいかもなって。
(そうでもなかったら、すいません)
(逆に、進化とかに興味がありそうな友人には是非とも読んで欲しく、ほんとにお薦めしたい!)

しっかりとした素養があるわけじゃないけど、
高校も文理分けなしだったり、大学も専門以外も学ぶ「教養主義」の所に行っていたお陰で、こういう本を楽しめているって思うと、
「教養」ってのは(仕事云々は別にして)色んなことをより楽しめるための土台でもあり、大事なものなんだなって、この本を読めて改めて思って、親や先生たちに感謝の念を抱いたりもしました。

「エントロピーの増大」とか昔ちょっとかじっただけだっけど、理解の助けになったし、初見の内容だったら、もっとイメージしにくかった気もするし。


ドーキンスの「利己的な遺伝子」以上に説得力がある、というか、それを裏付けるような「エネルギー散逸のための進化、その結果の物体の一つであるヒト」

かなり腑に落ちた、新たな進化の概念にゾクゾクした。

ただ、やはり、ヒトに分かる、科学で分かることは世界の一部でしかなく、宗教というものもやはり必要で、なくなることはないように思える。
まぁ、それを「いかに見るか」が、「いかに生きるか」なんだろうけども。
もともと進化論を興味がある、少し離れ目のキリスト教徒なので、宗教観的なインパクトは、思ったより強くなかったけど。

物語の話にもどすと、
後半のサスペンス部分、サイホの正体とか、モンテの正体とかの下りにも、気にはなったけど、そこまで、食いつきの対象ではなかったが、やっぱり少し残念。
アンブラを疑いつつ、前のシリーズは「そんなだったからないな」とか思いながら、ウィンストンは後半あたりから予測の一つではあったので、大きな驚きにはならなかったし…

ただ、最後の方を読んでいるとき、カーシュの発見について、改めて考えてイメージしてみた。
AIとの融合。
部分的な融合ではなく、脳にAIが組み込まれた新たな種族を想像すると、ほんとに今の人間は古代人となるんだろうなぁ〜。
想像できないレベルの可能性の広がり。
すごい!と思いつつ、ちょっと怖い。

テクノロジーに対する見方を改めて見直し、考えるきっかけになったし、
行き詰まりつつあるSF映画のAI物のストーリーも、このカーシュの予言を踏まえたら、新たな創作が生まれ、全く新しい面白い域に達するのではないかとも期待もしたり…ね。
まぁ、カーシュの発見が、最先端技術の方々の中ではもはや当たり前のことなのか、私のように斬新に映るのはのかは、分からないけども。

まぁ、今回は、
宗教、美術だけでなく、物理、生物、AIに至るまでの深い理解に、ただただダンブラウンのすごさを今まで以上に思い知らさせた作品でした。

久々に、ほんとに、色々考えさせられたし、「分かりやすさ」に流されがちだった最近の私にとっては、「考える」ことの楽しみを思い出させてもらえました。

同時に、新たな興味という意味では、チャーチルに心を惹かれた。まずは、近々公開されるだろう映画を観に行きたいと思います。

なんか、まとまりのない感想になってしまいましたが、それだけ、色々刺激されたからかもしれません。

大満足!

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2018年3月14日 (水)

向山貴彦氏、逝去

映画や小説、アニメもですが、ファンタジー好きな私ですが、その中でも、もっと好きなファンタジー小説の一つ「童話物語」の著者・向山貴彦さんがお亡くなりになったニュースを2、3日前に知って愕然としました。

そのニュースを知った時、
「童話物語」で描いた魅力的なファンタジーの中のどうしようもない切なさが自然と心に溢れてしまいました。

まだ、47歳とのこと。「蛍の群れ」も4巻まで出ますが、それもまだ完結はしてないし、「童話物語」に並ぶような新作を期待していただけに、残念で仕方ありません。

自身の健康に、再び気をつけてようという気にもさせていただきつつ、今できる創作も、今できるだけ頑張ろうという思いも抱きました。
ただ、そんなことよりも、ほんとに残念で仕方ありません。

ご冥福をお祈り致します。

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