フラノと娘 そして、娘の選択
フラノが亡くなって一夜あけ。昨日火葬も済ませたので、フラノの姿はありません。
昨日の段階で、ネイビーの時もあるから2回目だし、自分の中では心の整理がついてると思っていましたが、火葬中に部屋に戻った娘が「フラノいないねぇ」とか「いっちゃったの?」とか言うと、かなり心が揺さぶられます。
ネイビーの時は自分の心との整理だけだったけど、子供の無邪気な、素直な言葉は、胸にそのまま刺さるので、また涙が込み上げてきます。
「もう会えないんだよ」と伝えますが、二歳児には分からないことだけど、何か感じているのかと思います。
二歳だけで、生まれてからずっと近くで見守り、お互い警戒しながら、暮らし、じゃれあい、最後の1ヶ月は名前も呼んで可愛がっていた。フラノという犬と暮らした二年間のこと、そして、この別れを、娘の記憶の片隅にでも、残っていてくれたなぁと思います。
と、今回は、フラノへの目線でなく、娘への目線として書いてます。
昨日、フラノの火葬が夜だったので、リビングの真ん中に安置してました。一緒に燃やしてもらおうと、よく着ていた服とかと共に、昔よく遊んで小さいぬいぐるみを三個フラノの元においてました。
娘は、そのぬいぐるみを「フラノ、大丈夫?」といいながら、フラノのお腹の上に並べたりしてくれました。
いざ、火葬が近づき、フラノを抱えて、家と各部屋を周り、フラノと思い出を語りながら家とのお別れをさせているときに、一度、ぬいぐるみを脇に移していました。
フラノを再度安置し、娘にぬいぐるみをフラノの所に戻すようにお願いしたのですが、突然娘がぬいぐるみを一つを「自分の?」と言い出したのです。
そのぬいぐるみは、ディズニーのキャラの手のひらサイズのぬいぐるみ。大きいサイズのぬいぐるみを娘の者として与えているので、「大きいのがあるでしょ?」というと、大きいのも持ってきて、小さいのを抱っこさせて、「赤ちゃんなの」と言って離そうとしません。
火葬車がくる時間が近づき、その前に再度落ち着いてフラノに別れを言いたかったので、「それはフラノのもので、もう会えないからフラノに返してあげて」と娘に再度お願い。
それでも二つのぬいぐるみで遊ぶ娘でしたが、その後、フラノのものにかけより、小さいのだけでなく、大きいぬいぐるみもフラノの元におきだしたのです。「ありがとう。でも、大きいものもいいの?」と聞くと、「うん、あげる」と言ってくれて、娘の成長と優しさにも感謝したくたりました。
娘として、小さいぬいぐるみがいなくなるのが嫌というか、そのぬいぐるみが大きいぬいぐるみ(お母さん)と離れ離れになるのが耐えられなくて、それで、自分の手元から離れても、そのぬいぐるみはお母さんと一緒にいてほしい、とフラノに、二体とも差し出したのかなぁと、感慨深くなりました。
ネイビーの時の火葬の時はなんでも一緒に燃やしてくれたのですが、今回の所は、その場で燃やすから極力煙を出したくないとのことで、遺体と燃やせるのは食べ物のみ…
ということで、結局、全てのぬいぐるみは手元に戻ってきたのですが。娘には、親子のぬいぐるみを可愛がってもらいたいです。
娘がフラノといつも朝、家出る時にやっていた「バイバイ、タッチ」もきちんと済ませ、火葬車の前でも、お花をかけてあげたり、娘的にもお別れができたのかなと思います。火葬車の扉が閉まるところは怖かったかもしれず、後で少し悩んだりましたが、お別れをしたという記憶を、一緒にいた記憶として、ずっとどこかに残して、他の動物にも優しく接する人になってほしいと願っています。
所々、泣いてはいたんですが、全て終わった後に、くつろいで、#家族募集します の第三話を見てました。主人公が、まだわかっていない息子に母が亡くなったことを伝える回。感情移入が強すぎて涙腺が緩み、一人で大泣きしてしまいました。
心を整理した自分をどこどなく俯瞰で見る感じもあり、今回、泣くのを途中で我慢してた感覚があったのですが、おかげさまで、心をかさをはずして泣くことができ、本当の意味の心の整理に少し踏み出せた気がします。
出掛ける時に、フラノのいる所の整理しなきゃ!とか、外にでも、早く帰らなきゃ!とか思ってしまったり、まだフラノのいない生活にはなれませんが、少しずつ心との折り合いをつけて行きたいと思います。
娘も、分かっていないなりに、感じてはいると思うので、喪失感ではなく、大切な記憶して残るように、娘の心にも無理のないように寄り添って語りかけていきたいと思います。
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